緊急経済対策について(3)

財源の問題。

ドイツでは、連立政権に入っている自由民主党(FDP)と、社会民主党(SDP)とで見解が対立しています。

Finanzierung der Corona-Folgekosten - Wer soll das bezahlen?

  • SPDは資産税増税を主張。FDPは投資手段を損ねるとしてこれに反対。ただしFDPは大企業への一時的課税には賛成。
  • 連帯税(連帯付加税;Solidaritätszuschlag)は9割の納税者について免除されたが、FDPは全面廃止を主張。これに対しSPDは、本来ドイツ統一のためであった連帯税を、このたびのコロナ危機のために用いるべきだと主張。
  • SPDは医師、看護師、商業従事者の報酬を引き上げるべき(医療関係者への「拍手」だけでは不十分)と主張。
  • SPDはコロナ危機以前から、均衡財政(Schwarze Null)を断念し大規模なインフラ投資のために大規模な財政出動を行うべきであると主張していた。改めてコロナ対応のための財政出動を求めているのに対し、FDPは均衡財政を堅持すべきと主張。