ゲームチェンジャー?
【バフムト消耗戦】プリコジン氏が言及“ロシア敗北” 反転攻勢の時機◆日曜スクープ◆ (tv-asahi.co.jp) (← 44分ごろからプリゴジン発言について)
長い論文の中で勝利宣言・一方的停戦、捕虜の人道的扱い、 ウクライナは独立した国民国家、等の発言が明確な脈絡のない形で出てきたとのこと。 この間、ワグネルがつねに前線で動いてきたこともあって、 プリゴジンの発言は今後、 ゲームチェンジャーのような役割を果たすかもしれない。
戦争をいかに語るか、という点にも注目すべきだろう。
上記のテレビ朝日の動画でも映し出されているように、 ロシア正教がロシアの現政権・政策を全面的に支持している。正教に帰依する立場はプリゴジンも同様だが、 ウクライナの独立性を正面から擁護するのは、今のロシアでは なかなか勇気のいることだ。
戦争の見方としては大きく言って、①正教と結びついた「 ロシア文明vs.西側文明」という文明論的見方(S. ハンチントン流)と、②「大国支配vs.国家主権尊重」 という政治体制論的見方(ハンチントンの弟子F.フクヤマの「 権威主義vs.自由民主主義」は「覇権主義vs.国際協調」などとならぶそのバリエーションの一つ)があるが、「ロシアかウクライナか」だけでなく、戦争の捉え方のどちらが優 勢となるか、という点も見ていく必要があるだろう。
プリゴジンの見方は、①を隠れ蓑としながら② を支持しているとも読めなくもない。