地球環境とコロナウイルス

長崎大の山本太郎氏の見解。

  新しい感染症が近年増えてきた背景には、開発でヒトが野生動物の生態系に入ったこと、地球温暖化で野生動物の生息域が狭くなったことがある。野生動物の中で生きてきたウイルスが、生き残りをかけたかのように人間社会に広がっている。
 生態系の多様性や野生動物の生存を確保することで、新たな感染症が発生する頻度は減らせる。そうしないと、われわれの社会の存続が危ういということが分かってきた。

 グローバル化が進んだニューヨークなどの地域が今回、大きな影響を受けた。格差を広げないベーシックインカムのような考え方も含め、都市と地方のあり方やグローバル化をどうしていくか。ウイルスとの共生とは、パンデミックを社会でしなやかに受け止めていくことも含むのかもしれない。

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