いつ(いったん)収束する? アジアの夏の日光と湿気は関係する?

夏には収束か? その理由は高温多湿?

…と思いきや、そういう結論は導かれない、との記事。

diamond.jp

ならばなぜ、アジア諸国において死亡率が欧米諸国に比べて(現段階で)低いのか、という疑問は解消されないままとなる。

アジアの湿気は、データ上もそうだろうが、体感としてもたしかに高い。欧州でしばらく生活して、帰国の際に台湾などでトランジットで降りると、「むっとする」湿気に参りそうになったものだ。それは日本の空港に降り立ったときもだいたい同じ。

欧州の気候は、空気がさらっとしていて春や秋などすこぶる快適だが、冬になると必ず乾燥肌がひどくなり、しばしば喉の激痛にも悩まされ、スキンケア用クリームと(不味い)タブレットが欠かせず、長く住むには相当な覚悟がいると思ったものだ。

データというより、こういう体感から、夏に向けて(ひとまず)収束すると期待するのはムリがあるだろうか。

南半球、特にブラジルで感染爆発が起きているが、それは4月段階で予想されていた。

natgeo.nikkeibp.co.jp

www.afpbb.com

www.bloomberg.co.jp

およそひと月前に書かれた一つ目の記事(ナショナルジオグラフィック)では、

  1. covid-19の季節性の有無は、(季節性が毎年の流行を意味する限り)今の段階では確定できない(季節性の有無は、初期段階のランダムなパンデミック状態から、多くの人が(短期間のものであれ)抗体・免疫を獲得する段階に移行したのち、数年単位の感染状況からようやく判明する)。
  2. だが、一般に、呼吸器疾患を引き起こすウイルスは、気温が低くなると安定する。
  3. また、(以下引用)「冷たく乾燥した冬の空気のために気道の内壁に変化が生じ、上気道が狭まり、肺の下気道の内側を覆う層の水分が失われる。多くの呼吸器系ウイルスにとっては、内壁と結合し、体内に侵入することが容易になる」。
  4. 日の光を浴びる機会が減るため、免疫を強め、炎症を抑えるビタミンD(日光を浴びることで生成する)が不足する

おおよそこうした点を指摘している。

まさしく「体感」的に、「①適度に日の光を浴び、かつ、②上下気道の湿気を保つ」ことこそが、感染予防(および重症化を引き起こす炎症の治癒)に不可欠だと言えるのではないだろうか。そして、この①、②の条件いずれも放っておいても満たせるのが、東アジア、東南アジアの「高温多湿・日光過多の夏」なのではないか。

これに対し、欧州の夏は、比較的高緯度地域でも高温にこそなるものの日差しは穏便でアジア人にとってはなまぬるく、かつ真夏でも「蒸し暑さ」とは無縁のただひたすら「暑い」だけの日々が続き、40度近い高温にもかかわらずエアコンなど付けなくても過ごせなくはない。

もっとも、今後はこのエアコン(による体の冷えと部屋の密閉・空気の乾燥)が危険だ、ということになるのだろう。