明治維新と自力工業化(1)

今年度も昨年度に引き続き、明治維新をテーマとします。今年度最初に扱うテキストは石井寛治『明治維新史 自力工業化の奇跡』(講談社学術文庫、2018年/原著『体系 日本歴史 第12巻 開国と維新』小学館、1989年)です。経済史の観点が取り入れられた著作ですので、これまでの政治史、外交史、思想史等の観点を補うことができると思います(今年度ゼミⅠ履修生の皆さんはぜひ先輩のまとめた過去のエントリーを参照してください)。なお、今年度は地域史(長州)の観点を昨年以上に意識して取り入れていく予定です。

今回は同書から第1章「広がる黒船ショック」のまとめを掲載します。

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F・G・ユンガーの『技術の完成』について

管理人が訳者として加わった『技術の完成』(F・G・ユンガー著、人文書院、2018年、原著1946年)について、福嶋聡さん(ジュンク堂書店難波店店長、『書店と民主主義』ほか著者)がコラムのなかで言及なさっています。

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落合陽一氏の『デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂』の自然観・技術観の対極に同書が位置付けられています。こういうかたちで現代の議論に生かしていただけると、訳者の一人としては大変光栄に思います。